死を見つめて

「がん」は、死を見つめて勝負をしなきゃいけません。
厳しい現実と向き合うのは、ひどく勇気が必要です。
私のように、心臓に毛の生えてるような女でもない限り？
普通はもっと辛いんだろうな・・・と推察します。

そんな私でも、健康な頃は
死んじゃうなんて、すごーく怖かったんです。
そういうドラマ見たりすると、もう号泣しちゃって
すごく恐ろしくて・・・
でも、今はまったく怖くなんかありません！

すごーく仲の良かったがん友で、Rちゃんという子がいました。
しょっちゅう電話しては、色々なことを話していました。
ずっと一緒にがんを戦った戦友なんです。
Rちゃんより、私のほうが先に逝っちゃうだろうと思っていたのに
どんな運命のいたずらなのか、彼女が先に亡くなってしまいました。
私は、がんばる力の半分をもぎとられたような
ひどい慟哭に陥ったんですが・・・
時がたつにつれ、彼女の笑顔や優しい声が
とても暖かく思い出せるようになりました。
そして、それからです。
本当に、死が怖くなくなったのは。
私が天国に羽ばたくその日がきたら、きっと彼女も迎えに来てくれるはずです。
「遅かったねー」って言うかな。
それとも、「ちょっと早かったね」って言うかな。
Rちゃんと二人で、天国のお花畑で一緒にガーデニングしたり
お茶を飲んだり、おしゃべりしたり・・・
きっと楽しい時間を過ごせるでしょうね。

それに、三輪明宏さんも言ってます。
「天国とこちらでは、価値観が違うのよ」って。
天国からすると、人が亡くなると
「おかえり～～～！！！よかったね～～～！！！」なんですって。（笑）
だから、その日まで、恥ずかしくない生き方をしなきゃいけないそうです。

たしかに、現世の愛する人々との別れは、寂しいですよね。
そして、やり残したこと、できなかったことへの無念さはあるでしょうね。
今でも、おじいちゃんやおばあちゃんを見ると
「いいなぁ・・・あんなに歳をとることができて」と
妙なうらやましがりかたをしている私ですが
それは、こちらの世界での価値観なんだと思えば
なんだか気持ちも楽になるものですね。

だからもう、死ぬのは怖くないです。
その日まで、楽しく、明るく、充実した日々を過ごせればいいんです。
私らしく。
死を見つめて４年。
それが私の結論です。